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堀川 豊彦*; 神永 敦嗣; 中村 博文; 東島 智; 新井 貴; 久保 博孝; 小西 哲之*; 西川 正史*
JAERI-Tech 2003-082, 66 Pages, 2003/12
放電洗浄中の真空容器内からの排ガスの組成を調べることは、水素同位体の除去特性の評価のための基本的な事項であるとともに、核融合炉の燃料サイクルシステム設計上有益なデータとなる。JT-60Uで実施した放電洗浄試験において、ガスクロマトグラフを用いて真空容器から排出される水素,炭化水素等の化学種の濃度及びそれらの時間挙動を分析した。排ガスからは水素,炭化水素等が検出され、真空容器第一壁温度が高いほど、また洗浄方法ではグロー放電洗浄(GDC)において、化学種が増加する傾向が見られた。排出能力は、GDCで最も高く、テイラー放電洗浄と電子サイクロトロン共鳴放電洗浄では低く、別途測定されたトリチウムの排出との相関が認められた。炭化水素の化学種としてメタン,エチレン,アセチレン及びエタンが検出された。生成量はHを用いたGDCで大きく、また第一壁温度に依存した。ITERの重要課題であるトリチウム炭素共堆積層の除去の観点から、反応に伴う炭素消費量を評価し、GDC1時間あたり単一層程度の除去であることがわかった。